私が高校生の時、毎年10月になると年明け早々百人一首大会があるのですが、冬休みの間必死になって覚えた記憶があります。

1年生から3年生まで、体育館で戦々恐々と全校生のクラスで競い合うんですよね。

なのでクラスの代表者に選ばれるために、必死になって勉強したことがあります。

でも代表には選ばれませんでした。

全歌覚えましたが、それは当たり前で、なにしろ取るのが遅かったということです。

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百人一首はあいうえお順と歌番号順はどっちが覚えやすい?

う~ん!比べるのはちょっと難しいかな。

その人の主観もあるし、最初に詠んだきっかけがあいうえお順だとしたら、あいうえお順に覚えてしまってたかもしれませんしね。

私はというと、本に載っていたのが「秋の田のかりほの~」だったので、それに有名な歌ですしリズム感がよかったので、歌番号順になりました。

ですが百句覚えてしまうと、あいうえお順であろうが歌番号順であろうが関係ありませんでした。

読み手はランダムに読み上げるのだし、上の句を読み上げられたら、下の句がすぐに頭に浮かばないと間に合いませんしね。

とにかく楽しかったことを覚えています。

では百人一首を歌人、上句、下句を書き出し、その歌を解説していきます。

百人一首一覧歌番号順

  1.  
    秋の田のかりほの庵の苫をあらみ わが衣手は濡れつつ

    解説:秋の田で刈り取られた稲穂を納めている仮小屋は、苫の編み目が粗いので、私の袖は露に濡れ続けていますよ。

  2.  
    春すぎて夏来にけらし白妙の 衣ほすてふ天の香具山

    解説:春が過ぎてもう夏になったらしい。采女の夏衣が、天の香具山をバックに白く光ってまぶしい。

  3.  
    足引きの山鳥の尾のしだり尾の ながながし夜をひとりかも寝む

    解説:長く垂れ下がっている山鳥の尾は、長い秋の夜を恋しい人にも逢わないで、一人でやるせなく寝ることがなんとつまらないことよ。

  4.  
    田子の浦にうちいでて見れば 白妙の富士の高嶺に雪はふりつつ

    解説:田子の浦の海辺に出て仰ぎ見る、富士の高嶺は、真白に雪が降りつもり、なんと壮麗な眺めであることよ。

  5.  
    奥山にもみぢふみわけなく鹿の 声聞くときぞ秋はかなしき

    解説:人里離れた奥山で、散ったもみぢの葉っぱを踏み分けて歩いていると、鹿のなく声が聞こえてくるが、それがジーンと秋のあわれとともに、心にしみわたってひとしお寂しいなぁ。

  6.  
    かささぎの渡せる橋におく霜の 白きを見れば夜ぞふけにけり

    解説:宮中の橋に真っ白な霜が降り、その白さを見ていると、夜も、もうかなり更けてしまったのだなぁ。

  7.  
    天の原ふりさけ見れば春日なる 三笠の山にいでし月かも

    解説:大空を仰いで遥かに眺める月は、故郷の春日にある三笠の山で見たあの月と同じかなぁ。

  8.  
    わが庵は都のたつみしかぞすむ 世をうぢ山と人はいうなり

    解説:私の庵は、都の東南に位置し、そこで心のどかに住んでいるのですが、これを人は隠れ住む喜撰山だと言っているそうだ。

  9.  
    花の色はうつりにけりないたづらに わが身よにふるながめせしまに

    解説:降り続く長雨に、花の色もすっかり褪せてしまったことよ。うつらうつらと空しく過ごしているうちに、花が色あせてしまったように、私の容色もすっかり衰えてしまったことよ。

  10.  
    これやこの行くも帰るもわかれては 知るも知らぬもあふ坂の関

    解説:こんなにまぁ、江戸に下る人も都に帰る人も、別れては再び出逢い、知ってる人も知らない人も出逢うという、逢坂の関なんですよ。

  11.  
    わたの原八十島かけてこぎいでぬと 人には告げよあまのつり舟

    解説:広い海原に、多くの島めがけて漕ぎだしたと、私の恋しい人に告げてくれませんか。

  12.  
    天つ風雲のかよひ路吹きとぢよ をとめの姿しばしとどめむ

    解説:空吹く風よ、天へ通う路を吹き閉ざしておくれ、この美しい乙女の姿を、もうしばらく留めて見てみたいから。

  13.  
    つくばねの峰よりおつるみなの川 こひぞつもりて淵となりぬる

    解説:つくばの頂から流れ落ちる水が恋人川となり、ついには流れよどんで深い淵となってしまったように、我が思いも縁のように深い恋となってしまったことよ。

  14.  
    みちのくのしのぶもぢずり誰ゆゑに 乱れそめにしわれならなくに

    解説:陸奥の国の信夫の里の、乱れ模様に刷り染めした布の様に、この心は忍思いで乱れ始めているのは、あなた以外の誰のせいでもない私なのに。みんなあなたのせいですよ。

  15.  
    君がため春の野にいでて若菜つむ わが衣手に雪はふりつつ

    解説:早春の野に出て、あなたに贈る若菜を摘んでいる私の衣の袖に雪がしきりに降りかかっていますよ。

  16.  
    立ちわかれいなばの山の峰に生ふる まつとし聞かばいま帰り来む

    解説:今別れて因幡の国へ行くけれど、いなばの山に生えている松のように、あなたが待つと聞いたならば、すぐにも帰ってきましょう。

  17.  
    ちはやぶる神代もきかず竜田川 からくれなゐに水くくるとは

    解説:不思議なことが多かったという、神代の昔でさえも聞いたことはない。竜田川がもみぢを散り流して、深紅に水を絞り染にするとは。

  18.  
    すみの江の岸による波よるさへや 夢のかよひ路人めよくらむ

    解説:住ノ江の岸にうちよせる波の”よる”という言葉ではないが、人目のある昼は致し方ないとしても、”夜”までも、しかも自由な通い路であるはずの夢でさえも、どうして人目ばかり気にして避けているのであろうか。

  19.  
    難波潟みじかき芦のふしのまも あはでこの世をすぐしてよとや

    解説:難波潟に生える芦の、短い節と節のとの間のような、ほんのわずかの間でさえも、あなたと逢わないでこの世をすごしてよいものでしょうか。逢いたくてたえられませんもの。

  20.  
    わびぬればいまはたおなじ難波なる みをつくしてもあはむとぞ思ふ

    解説:お逢いも出来ず、つらい思いに悩んでいるのですから、もう身をすてたのも同じことです。難波潟にある”澪標”の言葉のように身を捨てても、どうにかしてお逢いしようと思います。

  21.  
    いまこむといひしばかりに長月の ありあけの月を待ちいでつるかな

    解説:あなたがすぐに逢いに来ようとおっしゃったばかりに、この長月の長い夜を待ち続けていて有明の月にあう結果になってしまいましたよ。

  22.  
    吹くからに秋の草木のしをるれば むべ山風を嵐といふらむ

    解説:吹くのと同時に、秋の草木がしおれ弱ってしまうので、なるほど山から吹きおろす強い風を嵐というのだろうかなぁ。

  23.  
    月みればちぢに物こそかなしけれ わが身ひとつの秋にはあらねど

    解説:月を見るときまぐれにすべての物がかなしく感じられるなぁ。私一人だけのための秋ではないのだけれど。

  24.  
    このたびはぬさもとりあへず手向山 もみぢのにしき神のまにまに

    解説:今回の旅は、お供えの弊帛の用意も出来ず、慌ただしい御幸でございますが、この手向山の紅葉は、錦のように美しゅうございますので、神のみ心のままに、ぬさとしてお受けくださいませ。

  25.  
    名にしおはば逢坂山のさねかづら 人にしられで来るよしもがな

    解説:逢うという逢坂山、さ寝に通じるさねかずらを繰る様に、他人に知られないで、あなたのもとへ来る方法はないものかなぁ。

  26.  
    小倉山峰のもみぢば心あらば いまひとたびのみゆき待たなむ

    解説:小倉山の峰のもみぢ葉よ。お前に心があるならば、もう一度天皇様の行幸があるまでは、散らずに美しいままで待ってほしいものであることよ。

  27.   
    みかの原わきて流るるいづみ川 いつみきとてか恋しかるらむ

    解説:みかの原から湧き出て、その原を分けて流れる泉川のように、いつあの人に出会った、見たということで、このように恋しく思うのであろうか。

  28.  
    山里は冬ぞさびしさまさりける 人めも草もかれぬと思へば

    解説:山里はいつもひっそりとして寂しいものだが、とりわけ冬は人の往来も絶え、草も枯れ果ててしまうかと思うと、寂しさもひとしおふかくなることだなぁ。

  29.  
    心あてに折らばや折らむ初霜の おきまどはせる白菊の花

    解説:もし手折るなら、あて推測で折るとしよう。初霜が一面に降りて、どれが霜やら白菊やらわからないので。

  30.  
    ありあけのつれなく見えし別れより あかつきばかりうきものはなし

    解説:明け方の月がひやゝかに見えた、そっけないあなたとの別れから、この方暁ほどつらいものはありません。

  31.  
    朝ぼらけありあけの月と見るまでに 吉野の里にふれる白雪

    解説:ほのぼのと夜の明ける頃、明け方の月の光かと思うほどに吉野の里に白雪が降り積もって冴えかえっているよ。

  32.  
    山川に風のかけたるしがらみは ながれもあへぬもみぢなりけり

    解説:山あいを流れる川に、人でなく風がかけ渡した「しがらみ」は、流れることができないで、散りたまっている紅葉であるのだなぁ。

  33.  
    ひさかたの光のどけき春の日に しづ心なく花のちるらむ

    解説:陽の光ものどかな春の日に、どうして静かな心もなく桜の花は散りいそぐのであろうか。

  34.  
    誰をかもしる人にせむ高砂の 松も昔の友ならなくに

    解説:年老いてしまった私は、今では誰を友としようか、古びて有名な高砂の松でさえも、昔からの友ではないのに。

  35.  
    人はいさ心もしらずふるさとは 花ぞ昔の香ににほひける

    解説:住んでいる人の心は、さぁーどんなものでしょうか。わかりませんが、梅の花だけは昔と少しも変わらず、美しく咲き匂っていることでしょう。

  36.  
    夏の夜はまだ宵ながらあけぬるを 雲のいづこに月やどるらむ

    解説:夏の夜は、まだ宵のうちと思っているうちに明けてしまったが、あの美しい月は、今雲のどのあたりに宿りかくれているのだろうか。

  37.  
    白露に風の吹きしく秋の野は つらぬきとめぬ玉ぞ散りける

    解説:草の葉におく白露に、風がしきりに吹く秋の野には、糸でつらぬきとめてない玉がちりこぼれているようだ。

  38.  
    忘らるる身をば思わずちかひてし 人のいのちの惜しくもあるかな

    解説:あなたに忘れ去られる私の身の辛さは思いません。ただいつまでも神かけて誓ってしまわれたあなたの命が、神罰でちぢめられはしないかと、惜しまれることよ。

  39.  
    浅芽生の小野の篠原しのぶれど あまりてなどか人の恋しき

    解説:まばらに小さい芽の生えている野の篠原の篠ではありませんが、じっと忍んできましたが、どうしてこのように忍びきれないで、あなたが恋しいのでしょうか。

  40.  
    しのぶれど色にいでにけりわが恋は 物や思ふと人のとふまで

    解説:私の恋は、他人には秘めているのだけれど、顔色やそぶりに出てしまいましたよ。恋の物思いをしているのかと、人がたずねるまでに。

  41.  
    恋すてふわが名はまだき立ちにけり 人しれずこそ思ひそめしか

    解説:恋をしているという私の噂が、早くも立ってしまいました。人に知られないように、ひそかに愛し始めたのになんてことだ。

  42.  
    ちぎりきなかたみに袖をしぼりつつ 末の松山波こさじとは

    解説:契りあったのでしたね。互いに涙で濡れた袖を絞りながら、末の松山を波が越すことのないように、二人の仲は変わらないことよ。

  43.  
    あひみてののちの心にくらぶれば 昔は物を思はざりけり

    解説:逢って契りを結んだ今の心に比べると、逢わない前の物思いなどは、物思いをしないのと同じである。

  44.  
    あふことのたえてしなくはなかなかに 人をも身をも恨みざらまし

    解説:逢うことが全くなかったならば、かえってあなたをも自分も恨むことなどないであろうものを。

  45.  
    あはれともいふべき人は思ほえで 身のいたづらになりぬべきかな

    解説:あはれだと嘆いてくれるはずの人も思い浮かんでこないまま、私はこのまま空しくなって死んでしまいそうです。

  46.  
    由良のとをわたる舟人かぢをたえ ゆくへも知らぬ恋の道かな

    解説:由良の瀬戸を渡る舟人が舵を失って、行先もままならず漂っているように、行く末の成り行きもわからない恋路であることよ。

  47.  
    八重むぐらしげれる宿のさびしきに 人こそ見えね秋は来にけり

    解説:つる草の生い茂った荒れ果てたこの宿のわびしい家を訪れる人もないけれど、秋は変わらずにやってきましたよ。

  48.  
    風をいたみ岩ゆつ波のおのれのみ くだけて物を思ふころかな

    解説:風がひどいので、岩を打つ波が自分だけ打ち砕けて散るように、私一人だけさまざまに思い乱れて物思いにしずむこの頃である。

  49.  
    みかきもり衛仕のたく火の夜はもえて 昼は消えつつ物をこそ思へ

    解説:宮門警護の衛士の焚くかがり火が、毎日夜はあかあかと燃えて昼は消えているように、私の胸の内は夜は燃えさかえ、昼は冴えているばかりで物思いに悩んでいることよ。

  50.  
    君がため惜しからざりしいのちさへ 長くもがなと思いけるかな

    解説:あなたの逢うためには、どうなってもよい、惜しくはないと思っていた命でも、思う人にあえた今は生きながらえて逢い続けたいと思うようになりました。

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まとめ

わが国古来の、伝統ある遊びであるゲームが、百人一首です。

五七五七七の旋律が何とも明快で、古来の人々の優雅な遊びが、今でも通じるなんて摩訶不思議です。

50年前、一生懸命覚えた百人一首は、こうして再び書いていくと鮮やかに蘇って、高貴な人になったような気になります。

日本に生まれたことが、誇らしく感じてくる今日この頃でした。

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