更年期障害は、誰でもが陥りやすい更年期特有の病気です。

ある日、気づかないうちに体が火照るなぁーとか、やたらと汗が出てくるなぁーとか、

頭痛、肩こり、腰痛、冷え性、イライラする、気分の落ち込み、不眠といった症状がありませんか?

これらは、精神や身体の働きが不安定になることを要因に、日常生活に支障をきたしてしまい、ついには無気力感に襲われてくることがあります。

このようなことが続くと、やがてうつを発症し、自分の力ではどうすることも出来なくなるようです。

私も今から15年前、自分の仕事(当時洋裁パターン教室を運営)のこと、子供のこと、夫の借金のことで喧嘩が絶えず、家庭内離婚を、余儀なくされたことがありました。

ちょうど50歳になったばかりで、閉経も加わり、精神的におかしくなっていったのです。

別居という形をとったのですが、それからはどんどん下降の一途をたどり、

実母の介護もあって、自殺も考えたほどでした。

その後も体調は悪く、夢も希望も持てない無気力感に襲われたのです。

その当時の顔つきは、目の下にはクマができ、目はうつろ、生気がなく想像に絶するものがあったと思います。

 

そのような私の姿を、身内は責めたり怒ったりなじったりで、正直居場所がなかったですね。

そこで皆さんには、私の二の舞にならないよう、症状が軽いうちに、ご自分の体調などを把握し原因などを探って、正しい対処方法を、伝えていければと思います。

目次

更年期障害、更年期うつの原因

更年期障害は、主に閉経による女性ホルモン「エストロゲン」の減少が、原因といわれています。

では、その女性ホルモン「エストロゲン」の減少を引き起こす要因は、人さまざまですが、心の病気すなわちストレスから発症することが、多いということです。

若いころに行なった無理なダイエットや不規則な生活をしたために、食事制限をしたことによってホルモンバランスが乱れていったこと、またまわりの環境の変化、両親との永遠の別れ、介護、加齢、ストレスなどが原因であると考えられます。

けっこう、若いころの無理なダイエットなどは、後々のこうした通らなくてはいけない、更年期障害の引き金になりかねませんので、注意することは大事でしょう。

更年期障害の症状

更年期障害は、先にいった通り、ほてり、発汗、頭痛、肩こり、腰痛、冷え性、イライラする、気分の落ち込み、不眠などの障害がありますので、かなりひどい症状でしたら、まずは病院での受信をおススメします。

病院の医師とよく相談の上、治療をしてもらってください。

更年期障害の治療法としては、現在のところ、ホルモン注射によるホルモン補充療法が一般的だといわれています。

自分一人であれこれ考え悩むよりは、ひどくならないうちに、病院の医師に相談することをお勧めいたします。

更年期うつの症状

では更年期障害の原因は、閉経による女性ホルモンのバランスの崩れが主でしたが、更年期うつ病の原因はどこにあるのでしょうか?

考えられるのは、次のことがあげられます。

  • 子供の進路や独立

まわりの環境による子供の進路や独立などは、大学進学の問題や結婚による独立によって、母親の役目が軽くなり、心の穴がぽっかりと空いたことによる空白感。

  • 親族や身近な人の死

親族や身近な人の死では、夫を亡くし、親を亡くし、それまでの立場が変わることにより、それなりの役割が発生する。

  • 自分や家族の病気・両親の介護

自分や家族の病気などは、自分の病気治療、実父母、義父母の介護による精神的、肉体的負担の重圧がかかってくる。

  • 仕事の不振、退職、転職

仕事の不振、退職、転職などは、今まで勤めていた会社を辞めざるをえなかったり、夫の退職や転職など、まわりの環境の変化。

などなど・・・・。

こうしてみると、どれをとっても50代女性であれば、1つは体験する可能性が高いものではないでしょうか?

ましてや、働いている女性であればなおさらです。

仕事は退職を余儀なくされ、意に反するものとなったら、更年期うつ病になる可能性は、充分に起こりうることです。

更年期障害と、更年期うつ病の違い

更年期障害 ⇒ これは、閉経による女性ホルモン「エストロゲン」の減少が原因とわかっていますので、

病院でそれなりの治療をしてもらうことにより、治ることが多いです。

更年期うつ病 ⇒ これは更年期障害を発症したことにより、それまでの環境の変化が、ガラリと変わるために引き起こされる、ストレスがあげられます。

 

なので、過去にうつ病などを発症した経験のある人は、要注意です。

もし過去にうつ病と診断された事がある、あるいは、気分の落ち込みや不眠といった抑うつ症状を感じた事があるといった方の場合は、うつになりやすい因子があますので、安易に更年期だからと思うのはやめましょう。

ポイントとして更年期障害の症状で婦人科を受診、投薬治療を行っているが効果が見られない、

気分の落ち込みや不眠等が2週間以上続いているというのがあったら、更年期うつ病の可能性が高いので、婦人科よりも心療内科を受診を考えた方がいいでしょう。

また数は少ないですが、「更年期外来」という診療科があるので「もしかしたら。。。」と思った時、ご自宅や職場の近くにそんな医療機関があったら、そこを受診してみれば更年期うつ病なのか、更年期障害なのか?というのがはっきり分かります。

更年期外来のある医療機関を調べるにはインターネットなら「更年期外来」で検索すれば、ズラッと出てきますよ。

更年期うつ病はどうやって治療していく?

更年期障害だと思っていたのが、医療機関を受診したら『更年期うつ病』だったとして、どうやって更年期うつ病を治療していくのでしょうか?

更年期うつ病の治療にはいくつかの種類があって、例えば閉経によるホルモンバランスの乱れが原因と考えられるなら、「ホルモン補充療法」といって閉経で不足したホルモンを補ってバランスを整えていくという治療法があります。

ホルモンバランスのせいで、更年期うつ病となっている場合には効果が高いのですが、長期間続けると「乳がんにかかるリスクが高くなる」というデメリットがあると考えられています。

そこで、これだけで更年期うつ病を治療していくというよりかは、抗うつ薬や抗不安薬といった、他の薬を組み合わせたり、少し間をおいてから再度治療を行うといった形が多いそうです。

また環境的な変化や更年期うつ病になった患者さんの「考え方」といったのが原因になっている場合は、自分の行動パターンや物の考え方を知って、「うつ病にならない、抑うつ症状を起こさない自分を作っていく」という治療法になります。

また、認知行動療法という治療法もあります。

認知行動療法の場合は、自分の考え方の「クセ」を見つけて、更年期うつ病にならないように修正していくという方法なので、基本的には薬は使いません。

実際に「薬を使わないで、うつ病を治せた!」という患者さんが多いそうです。

更年期障害と決めつけないで、更年期うつ病を早期発見出来る近道は、眠れない、イライラ、気分の落ち込みなど。

どれも更年期うつ病と更年期障害に共通している症状ですが、だからといって、「閉経したから、この気分の落ち込みは多分、更年期障害だわ」と思い込んでしまうと、

抑うつ症状が改善・回復とはなっていないので、「更年期障害の治療をしているのに治らない」となってきます。

なのでこの「治らない」というのも思い続ければ、更年期うつ病を発症するきっかけになり兼ねないのですが、ずっと治らないままだと患者さんだけでなく、家族にも影響が及ぶ可能性が高くなります。

そうなるとあなたの更年期うつ病だけでなく「家族がうつ病を発症」する危険性が強くなります。

そこで「更年期だから。。。」と決めつけないようにして、更年期うつ病というのも視野に入れると『更年期うつ病を早期発見できる近道』になるのではないかと思います。

更年期障害と更年期うつの違いとは?まとめ

私は更年期と呼ばれる年代をとおに通り過ぎましたが、50代前後の年代や年下の友人には、それらしき症状を出している人には、

「もしかして、それ更年期うつ病かも」と思い、何度か「それ、もしかしたら更年期うつ病かもしれないよ。

一度きちんと診てもらった方がいいよ。」と友人に言った事があります。

私のそんな一言を「そうかもしれない」と受け止めて、婦人科を受けてみましょう。

イライラ、眠れない、気分が落ち込んでしまう。

「更年期障害かもしれないけど、更年期うつ病の可能性もあるかもしれない」

あなたのその症状、本当に更年期障害ですか?

自己判断はしないで、的確に原因をつかみ、問題に対して正確に対処し、予防につなげましょう!