薬は食前・食間・食後のタイミングに服用するものがほとんどですよね。
薬と食事は切っても切れない関係にありますが、一緒にとってはいけない食品があることご存知でしょうか。
一緒に食べることによって薬の成分と合わないで、効き目がなくなることがあるんですよ。
ではどのようなものがあるのでしょうか。
紐解いていきましょう!
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目次
健康に良いというイメージの食品なのに何が悪いの?
”効きすぎる”と”効かなくなる”とは?
健康に良いというイメージの発酵食品である納豆。
この納豆が、特定の薬と飲み合わせると、あなたの健康を害するということがあります。
例えば脳塞栓症の予防などに広く使われる『抗疑血薬』のワルファリンを飲む前後に納豆を食べると、薬効が大幅に低下します。
ワルファリンは血液を固まりやすくするビタミンKの働きを阻害することで、血栓ができるのを阻止することができます。
ところが、納豆菌は腸内で大量のビタミンKを生み出す働きをするため、食べるとその分だけワルファリンの作用が弱まってしまうというのです。
日常的によく食べる食材が、薬の成分や作用に悪影響を及ぼす例は、いくつも存在するようですよ。
製薬メーカーが、薬の効能や副作用などを示す「添付文書」の中には、「相互作用」の項目があります。
そこには同時に服用すると悪影響を及ぼす食材についても記されております。
市販薬でも同様のことが言えますが、しかし残念なことに多くの人が説明を読んでいなかったり、リスクに注意を払っていなかったりしているのが、実情だということです。
”グレープフルーツ”との危険な飲み合わせ
薬の効能を過剰に強めてしまうことのある果物が、グレープフルーツです。
ビタミンCが豊富でかぜの予防や疲労回復に、効果があるといわれています。
ところが、片頭痛の治療薬エレトリプタン(臭化水素酸塩)を服用している場合は、食べてはいけません。
グレープフルーツには、体内にある薬物代謝酵素の機能を妨害する働きがあります。
このため体内に薬が代謝されないで長く留まると、薬の効果が強く出すぎてしまうのです。
すると動悸や倦怠感に襲われる、リスクがあるということです。
また、高血圧症の方で薬を服用している場合、グレープフルーツは食べないよう注意してください。
抗うつ剤を服用している人はコーヒーに気をつけよう!
抗うつ剤を服用している人は、コーヒーに気をつけた方がいいでしょう。
一部の抗うつ剤にはフルボキサミンマレイン酸塩と、コーヒーを飲み合わせると、イライラが高まり逆効果が生じてしまうということです。
薬の効果で代謝が進まなくなると、体内はカフェインを過剰摂取した状態になります。
すると不眠になったり不安感を高めたりすることがあります。
さらに牛乳やヨーグルトなどの乳製品も、テトラサイクリン系の抗生物質の作用を弱めたりもします。
活力源として愛用者も多いニンニクですが、抗HIV薬と併用すると薬効が半減するという症例も、報告されているようですよ。
降圧剤は「カリウム」に要注意!
高血圧治療薬を飲んでる人は”赤ワイン”に注意
栄養価の高い食品としてスポーツ選手の、エネルギー補給にも用いられるバナナですが、潰瘍性大腸炎など免疫疾患の治療薬を服用している人が食べ過ぎると、リスクにつながる恐れがあります。
薬の働きで腎機能が低下しやすくなっているため、バナナに豊富に含まれるカリウムの排泄が進みにくくなるということです。
場合によっては不整脈などの原因にもなるということですよ。
また高血圧治療薬、いわゆる降圧剤を服用している人が、気をつけなければならないのも、カリウムを多く含んでいる食品です。
高血圧治療薬の中でも、カリウム保持性利尿薬と呼ばれるタイプは、血圧を下げる働きを持つカリウムを体内に保持する機能があります。
カリウムが豊富に含まれる赤ワインを好んで飲む人は、要注意してください。
高カリウム状態になって倒れ、救急車で運ばれた事例も報告されています。
一方、ACE阻害薬やARBといったタイプの高血圧治療薬を服用する人も同様に、カリウムが多く含まれている食品に注意することです。
また、高血圧治療をしている人は、漢方薬や甘味料に使われている甘草の過剰摂取にも注意が必要です。
摂取しすぎると血圧が上がってしまいます。
高血圧患者に限らず、酒と薬の飲み合わせは基本的に避けるべきでしょう。
アルコールは胃粘膜を傷つけるばかりでなく、飲みすぎれば中枢神経の働きが抑制され、記憶障害が起きる可能性があります。
睡眠薬や催眠鎮静成分を含む風邪薬を飲むとその作用が強くなるので、薬を飲む日は飲酒を避けるようにしましょう。
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危険な薬の飲み合わせ!あなたの食事のとり方大丈夫ですか?まとめ
普段、日常的に飲む薬も、飲み合わせによっては危険なものに変えてしまうことがあります。
私は、高血圧症で2か月に1回通院し、薬を飲んでいますが、最初にお医者さんから「グレープフルーツだけは食べないで下さい」と注意されました。
その時は何でだろう、と思いましたが、よくよく調べるとグレープフルーツがもっている成分と、薬の成分がかみ合わないのだそうです。
いくら好きな果物であっても、状況によってはダメなものはダメなんですね。
どちらにしましても『過ぎたるは及ばざるが如し』ということわざがありますが、普段薬を服用している人は、偏った食生活ではなく、バランスよく好き嫌いなく食事をし、明日への健康を維持することだと思いますよ。
病気にならない前に、自己管理をして無病息災で暮らすのが一番ですね。
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