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洋服の製図を引くのって、とっても難しいですよね。

洋裁教室に2~3年通ったとしても、まず製図を引ける人はいないでしょう。

ましてや服飾専門学校を卒業したとしても、全体の95%の人は引けないのではないでしょうか。

40数年前は「装苑」とか「ドレスメーキング」などの、製図を載せた本が出版されていましたが、現在では全くありません。

あるとしたら「かこみ製図」くらいなものでしょうか。

囲み製図は、立体的な洋服の型紙ではないので、平面的な部屋着でしたらいいかもしれませんね。

しかし、潜在的に立体的ないいモノ服づくりが好きという方は、いらっしゃるかと思いますので、既製服の現物から全く同じ型の服が作れる方法を、お教えしたいと思います。

このやり方は原始的なやり方なので、少し手間暇がかかるでしょうか。

諦めずコツコツ辛抱強くやっていくと、必ずいい型紙ができます。

この方法は、シルエットや着心地が、現物と全く同じ服の型紙ができますので、これも一つの技術ですので、頑張ってついてきてください。

パソコンで製図を引きたいという方は、私も使っている無料の「アパレルソフトパタパタモードくん」をご紹介いたします。

非常にサクサク動きますので、きっとあなたのお役に立つこと間違いないでしょう。

下記はアパレルCAD で製図を引いています。

便利なツールがたくさんありますが、最初は、直線、曲線、消しゴム、移動、テキスト、ミラー、コピー等の使い方を覚えたら、あとのツールは自然に覚えられます。

建築のCADと違って洋服の製図は、その人の服のイメージに合った線を出さなければいけないので、アナログ的な感性の部分が大きいのです。

そのため「ここをこうしたいんだけど・・・」といった細かいところのツールが揃っているのが、「パタパタモードくん」のアパレルCADです。

あなたがパソコンの「word」を使えたら、引けると思いますよ。

■アパレルCAD「パタパタモードくん」で引いたスカートの製図


目次

既製服スカートの現物型取り型紙の作り方

現物型取りする場合の注意点として、第一に正確な「地の目をひらう」ということが最も重要になってきます。

ではこの「地の目をひらう」とはどういうことでしょうか。

織物の生地は、縦糸と横糸で成り立ち、それらが紡がれて反物になるわけですが、この縦糸が縦地の目といい、横糸を横の地の目といいます。

そこで「地の目をひらう」とは、スカートの前後中心線になる縦地の目もしくは横地の目をたどっていくことを、「地の目をひらう」といいます。

地の目をひらうことによって、長さや幅の数値を出すことができ、現物から正確に作図することができます。

現物を見てデザインのハンガースタイル画を描きましょう!

製図を引くときは、既製服のデザインを必ず製図が描けるハンガースタイル画に描くことを、習慣づけるとよいでしょう。

なぜなら頭の中のイメージと、実際手で描いたシルエットのイメージは、一致してない場合が多いのです。

なのでデザインとハンガースタイル画と製図のシルエットが、すべて一致しないと、出来上がった時の作品のシルエットが、違ったものになっていることがあります。

ハンガースタイル画を描くときは、「ペイント」でスカートの画像を取り込み、その上をなぞっていくと下記のような、スカートのハンガースタイル画が描けますので、ぜひ試してみてください。

後ろ身頃から地の目をひらっていく!

1⃣ 後中心線に縦地の目を、ドレスピンもしくは生地に対してわかりやすい糸で刺していく。

2⃣ 任意のヒップライン(ウエストラインから約20㎝のところ)を決め、後中心に対して直角に横地の目を糸で通す。

3⃣ 脇下と裾脇の接点に向かって、後中心に対して直角もしくは2⃣と平行に横地の目を糸で通す。

4⃣ 後中心上端とベルトの接点から、後ろ中心に対して直角に、横地の目を糸で通す。

5⃣ 脇上端とベルトの接点から裾に向かって、縦地の目を糸で通す。

6⃣ ダーツ上端とベルトの接点から裾に向かって、縦地の目を糸で通す。

7⃣ 脇より側ダーツ上端とベルトの接点から裾に向かって、縦地の目を糸で通す。

 

後ろができたら後身頃とのつながりをヒップラインで前身頃と関連付けていく!

ここで最も注意しなければいけないのが、洋服の製図はXY座標の位置ポイントが、前後のつながりが一致しないといけません。

前は前、後ろは後ろといった別々に製図を起こすと、実物と全く違ったシルエットのデザインになります。

前と後ろはXY座標の位置につながりがありますので、ここではヒップラインにつながりがありますので、ずらさないよう気をつけてください。

前身頃の地の目をひらっていく!


8.前中心線に縦地の目を、ドレスピンもしくは生地に対してわかりやすい糸で刺していく。

9.ウエストラインのポケット口位置から、前中心に対して平行に縦地の目を裾まで糸で通す。

10.ポケット口脇端位置から、前中心に対して平行に、縦地の目を裾まで糸で通す。

11.前中心に対して直角に、後ヒップライン脇に向けて、横地の目を糸で通す。

12.ヒップラインに対して平行に、脇裾から前中心に向けて、横地の目を糸で通す。

13.ヒップラインに対して平行に、ポケット口脇端位置に向けて、横地の目を糸で通す。

14.前中心上端から、脇に向けて横地の目を糸で通す。

15.脇布兼袋布側に裏から、横地の目と縦地の目を糸で通す。

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後ろポケットのシーチングを使った別の違った型取り方法

こんな型取りの方法もあります。

洋服には縫い目の凹凸がありますので、試し用のシーチングを使ってポケットの上に乗せ、鉛筆でその上をこすってください。

そうするとポケットの形が浮いてきますので、その形状を紙に写して製図にし、型紙となります。

後ろ身頃、前身頃の地の目を測って数値を出し、地の目線通りに線を引いていく!

後ろ身頃スカートの製図

前身頃スカートの製図

既製服スカートの現物型取り型紙の作り方NO1【パソコン出力可能】まとめ

従来の○○式の原型で、さまざまな洋服の製図を一から引くのは、かなり難しいかと思います。

しかもCADロジックができていない現在では、パソコンで洋服の製図を引くことは、まず不可能といえるでしょう。

ですがその可能生を秘めているのが、無料ソフトアパレルCADの「パタパタモードくん」です。

洋裁教室もしくは服飾専門学校にいかなければ、引けなかった洋服の製図が、これからはパソコンに向かって経験していく中で、自然に洋服の製図が引けていく時代になっていきます。

製図作図理論は、後からついてきますので、そんなに心配することはないでしょう。

頭であれこれ考えるよりは、まず実行して慣れることです。

慣れていくと、自然に次のことができていきます。

洋服の製図をパソコンで引きたいという方、その日は必ず来ますので、それまでお待ちください。

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