2018秋場所に復活した稀勢の里。

優勝した当時の感覚を取り戻すには、かなりの時間を有するとは思うが、一ファンとしては72代稀勢の里の底力を見たい。

休業中の苦しみは、相撲を取っている今の苦しみより、かなり厳しいものだったのではないでしょうか。

一時の苦しみに振り回されず、目標に向かってただ走り続ける稀勢の里の姿勢は、これからもいばらの道になると思う。

あの時の勇気と感動を、再度見せてほしい、いや見てみたい。

19年ぶりに日本人として72代横綱を、仕留めた稀勢の里にこそできる、正攻法の気迫の相撲を見てみたい。

【秋場所 読売新聞より】

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目次

入門から横綱になるための長~い道のり

横綱になるためには、簡単にたどり着けるものではない。

最初は希望をもって角界に入門してくる。

入門した新弟子は、関取に昇進するのさえ厳しい世界なのだ。

そこで稀勢の里も通ってきたであろう、角界への入門から横綱になるまでの道のりの記録です。

力士になるための資格

1.入門→新弟子→前相撲→新序出世披露→相撲教習所→はじめての番付

 力士になるためには、義務教育を修了した健康な男子(中学校卒業見込みの男子)または一般人23歳未満の社会人、大学のアマチュア大会で一定の成績を残した男子については、25歳未満でもよい。

では角界に入門した新弟子の流れを示した図です。

新弟子検査

■入門したら、新弟子検査が行われ、身長167㎝以上、体重67㎏以上、但し春場所の受験で中学校見込み者に限り、身長165㎝以上、体重67㎏以上であればよいとされています。

前相撲

■前相撲は、新弟子同士相撲をとり、成績優秀者から順に出世。

新序出世披露

■成績優秀者になると、親方や兄弟子の化粧まわしを借り、大勢の前で披露することになります。

相撲教習所

■半年間、相撲教習所において、相撲の実技や教養などを教育されます。

初めての番付

■新弟子になると、初めて番付に掲載されます。その時、幕下段の下に小さく載るため、序の口は「虫眼鏡」と呼ばれます。

2.序の口→序二段→三段目→幕下

序の口

■入門から1年くらいでちょんまげが、結えるようになります。

序二段

■序の口で優勝すると序二段に昇進する。

三段目

■学生、アマチュア時代に優秀な成績を残していると、三段目または幕下からスタートすることができる。

幕下

■三段目と同じく、学生、アマチュア時代に優秀な成績を残していると、三段目または幕下からスタートすることができる。

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3.十両→前頭→小結→関脇→大関

十両

■十両になると関取として認められ、月給も103万円もらえます。身の回りを世話する付け人もつくようになります。また大銀杏を結い、化粧まわしを身にまとって、さっそうと土俵入りすることができます。

前頭

■前頭になると、いよいよ待望の幕内。懸賞金、三賞、幕内最高優勝の権利も得られます。月給はぐ~んと上がって140万円ほどもらえます。

小結

■小結になるには、殊勲賞や敢闘賞、技能賞など横綱や大関以外に贈られる賞のことで、これら三賞金星や平幕が横綱に勝つ金星獲得をすると三役昇進することができます。

関脇

■関脇は、月給169万円に。

大関

■大関昇進の月給は234,7万円へと一気に跳ね上がります。しかしここまで来るには三役(関脇、小結)で、直前3場所で33勝が目安といわれています。ですが、相撲内容や番付編成のバランスを考えて、総合的に判断され、大関に推薦されることがあります。

また大関昇進になると、親方、女将さん、力士への伝達式があり、それぞれ決意の口上でメディアによって、多くの人々に発表されます。

 

 

4.横綱誕生

横綱への条件

  1. 品格、力量が抜群であること
  2. 大関で2場所連続優勝した力士を原則とする
  3. 第②項に準ずる好成績を上げた力士を推薦する場合は、出席委員の3分の2以上の決議が必要
  4. 品格については、日本相撲協会の確認に基づき審議

とする。

番付における横綱の最高地位

■「横綱」とは、しめ縄としての綱を締めて土俵入りをする権利のことを言います。強豪力士に与えられた称号で、地位ではありませんでした。「横綱」は、番付の最高位であると明文化されています。

まとめ

角界は、入門から横綱までの道のりは、大変厳しいものがあります。

「角界だけではないッ」とツッコミを入れられそうだが、日本国技として世界に知れわたっている相撲は、外国人からするとかなり過酷であろう。

そういう中で、外国人の活躍が大変目立っています。

今や日本人の横綱が誕生しないのは、なぜなのだろうか。

ハッキリ言って、現在の相撲は面白くない。

個人的見解なのだが、日本古来の正攻法のぶつかり合いの力比べではないからであろう。

私が幼いころは、力道山、豊山、大鵬、柏戸、栃錦、栃光など有名な力士がたくさんいました。

夕方になるとラジオから流れでる「のこったァ!のこったァ!」の声が、心地よく聞こえたものです。

相撲に興味を持っていない私が、稀勢の里を応援しだしたのも、古来から受け継ぐ日本魂を感じたからだろう。

あと三日間。

頑張れ!稀勢の里!

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