14日から始まった大相撲夏場所、19年ぶりの日本人横網・稀勢の里が、初日にあっけなく嘉風に敗れましたが、2日目初白星。

隠岐の海を慎重に寄り切り、連敗を免れました。

初日を出した稀勢の里は、いつもと変わらぬ顔で「いいんじゃない」と振り返っていました。

左の相四つの隠岐の海との一番は、格下で合口のいい相手とはいえ、左を差しての力強さは健在だったことのあかしですよね。

少しホッとしました。

では2日目の中入り後の結果です。

目次

大相撲夏場所取り組み 2日目

◆・・・中入り後・・・◆

妙義龍   (突き落とし)   豊山
阿武咲   (押し出し)   魁聖
大翔丸   (押し出し)   千代大龍
徳勝龍   (はたき込み)   豊響
琴勇輝   (押し出し)   石浦
栃ノ心   (寄り切り)   荒鷲
宇良   (押し出し)   輝
逸ノ城   (寄り切り)   松鳳山
蒼国来   (はたき込み)   貴景勝
北勝富士   (押し出し)   豪風
勢   (押し出し)   正代
栃煌山   (寄り切り)   宝富士
貴ノ岩   (寄り切り)   碧山
御嶽海   (押し出し)   大栄翔
千代翔馬   (突き落とし)   琴奨菊
玉鷲   (押し出し)   照ノ富士
高安   (突き出し)   豪栄道
稀勢の里   (寄り切り)   隠岐の海
白鵬   (はたき込み)   嘉風
日馬富士   (押し出し)   遠藤
千代の国   (引き落とし)   鶴竜

 

本物のガチンコはBSが面白い!

一時BSの「幕下中継」が中止になった時期がありましたよね。

午後3時頃から始まるNHK総合の中継もいいですが、ツウは午後1時からのBS1の中継にも注目してるんですよ。

ところで、幕下と十両以上では、給料や付け人の有無など、待遇が天と地ほどの違いがあるの、ご存知ですか。

この違いは取り組みにもかなり影響し、幕下上位の取り組みや、幕下と十両が当たる”入れ替え戦”の一番は、掛け引きなしのガチンコになりますので、これが非常に面白いです!

この取り組みが見られるのはBSだけ。

部屋持ちの親方衆は、このBS放映に注目しています。

なぜなら、幕下クラスの力士がテレビに映ると、新弟子獲得にかなり有利に働くようなんです。

地方に住む力士の親や親戚が見られるので、”遠くに行ってもすぐにテレビで応援できますよ”と、勧誘できるからみたいですよ。

実際、八百長問題でBS放送が一時中止になったときは、入門希望者が激減したそうです。

 

中継の解説者を決めるのは大変だって?

相撲を取るとき、実況中継のアナウンサーと解説する人がいますよね。

放送席に座る元力士の解説者選びにも”しきたり”があるみたいですね。

正面の放送席に北の富士勝昭、向正面に舞の海秀平といった具合に、元人気力士を揃えることが多いようですが、組み合わせに苦労しているようです。

先場所の3日目に貴乃花親方が正面で解説した時は、向正面は同じ一門の阿武松親方(元関脇・益荒雄)でした。

「協会改革派の貴乃花親方には、反発する親方もいますからね」とはNHK関係者。

 

懸賞旗が土俵上を回る時のヒミツって?

大相撲の懸賞金で、スポンサーが提供する金額は、1本につき6万2000円。

事務経費(取組掲載料、場内放送料、呼び出しへの手数料計5300円)と力士の納税充当金(2万6700円)を差し引いた3万円が、祝儀袋に入れられて勝った力士に、渡されことになっています。

特定の取り組みに懸賞が集中すると進行に支障をきたすという理由から、懸賞の上限は50本が目安ですが、今年の初場所千秋楽で白鵬と稀勢の里が対戦した結びの一番(61本)などのように、特例もあります。

また政治利用を避けるため個人は受け付けず、企業や団体のみ懸賞金をかけることができます。

大関酒造が”大関一番にかける”といった具合にスポンサーが対象取り組みを指定するケースもありますが、ほとんどは協会の判断で振り分けられていますとは、協会関係者。

呼び出しを掲げながら土俵を一周する「懸賞旗」は提供スポンサーが自前で用意すんですって。

知らなかったなぁー!

この「懸賞旗」の大きさは、120cm×70cmで統一されているんですって。

蔵前にある専門業者が、1本5万円ほどで政策を請け負っているということです。

懸賞に対してはそれぞれ場内放送で、「味一筋、お茶漬け海苔の永谷園」とか「イエス、イエス、高須クリニック」などのキャッチフレーズが流されることになります。

ところがNHKの放送ではこうした宣伝広告は、原則として流していません。

懸賞旗が回り始めると、画面は”引き”になり、対戦力士の四股名が画面いっぱいに表示されたり、過去1年間の対戦成績が表示されたりと、画面が文字だらけになります。

音声も絞って場内アナウンスが聞こえないようになっているそうですよ。

こうしてみると、相撲界の裏方は大きなビジネスでうごめいているんですね~。

 

森永の懸賞がかかる一番はなぜ特例なの?

数ある懸賞の中に東京開催場所での「森永賞」があります。

提供は森永製菓。

観戦者の投票で「最も注目する一番」に選ばれた取り組みにかけられます。

通常は上位同士取り組みになりますが、90年5月場所では新入幕の貴花田の一番が選ばれました。

目の肥えた客が選ぶ一番で、”森永賞”はガチンコ対決の証明ともいわれています。

 

汚れても「まわし」は洗わないってホント!?

角界はゲン担ぎやジンクスの多い世界です。

例えば「学生出身力士は横網になれない」というもの。

なぜ??

今や学生出身力士は200人を超えましたが、大関まで上りつめた者はわずか7人。

横網を張ったのは輪島だけです。

「学生時代は素質だけで相撲を取れるが、プロでは通用しないし、入門時に年寄り株の取得が約束されたり、甘やかされていたりして、ハングリー精神に欠けているからといわれています。

一方、横網の土俵入りで、「雲竜型」でなく「不知火型」を選ぶと短命、というのも角界の有名なジンクスがあります。

しかし、これは優勝37回を誇る白鵬の登場で破られています。

日かにも平幕優勝した力士、、弓取り式や初切を担当した力士は出世できない、といったジンクスが数多くあります。

また、どんなに汚れていても”まわし”だけは洗濯しない、選択するのは師匠がなくなった時だけなど、ちょっと変わったジンクスもあるんですよ。

 

大相撲夏場所番付表2017本物ガチンコはBSで!まとめ

こうして裏側から眺めていると、表に出ない面白いことが多々あることに気づきますね。

でもこのようなことは一般社会でもよくありますよね。

でもやっぱり角界は、特別厳しいかもね。

コツコツ派で続けてやっていっても、必ず横網になれるかというとそうではないんですものね。

ほんの一握りの力士しか残りませんからね。

稀勢の里は19年ぶりの日本人横網。

どこまでいくのかしらん。

楽しみだなぁー。