今、高校駅伝の一部強豪校が貧血治療用の鉄剤を、不適切に使用していたことが、問題になっていますよね。
鉄剤といえば私が20代のころ、貧血気味でふわーっとなって倒れ込んでいた時期がありました。
近くの内科で見てもらったことがあるのですが、まず目の瞼をひっくり返して、白いかどうかを確認して検査をしていたことを、覚えていますね。
その時は、薬を処方してもらったのではないかなと思います。
このように貧血治療用の鉄を、健康と思える高校生に安易に注射で補うということが、私には考えられないことでもあります。
そこでこの鉄剤注射が、どのように体に影響があるのか調べましたので、述べたいと思います。
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目次
高校駅伝の一部強豪校による鉄剤摂取の問題
鉄剤注射とは
鉄剤注射は、酸素を運ぶ効率を高めつ血中のたんぱく質「ヘモグロビン」を増やし、持久力を高める効果があるといいます。
そのため一部の高校では貧血治療の名目で、使用されているということです。
鉄の一日当たりの食事摂取上限量(mg)
では普段の一日に摂らなければならない摂取量はどれぐらいか、表にしてみました。
厚生労働省が示す一日当たりの鉄の食事摂取上限量
年齢 | 男 | 女 |
10~11歳 | 35 | 35 |
12~14歳 | 50 | 50 |
15~17歳 | 50 | 40 |
18~29歳 | 50 | 40 |
30~49歳 | 55 | 40 |
50~69歳 | 50 | 40 |
70歳以上 | 50 | 40 |
上記の数字を見ても、私にはピーンと来ませんが、これ以上取ると体に悪影響を与える可能性があるということです。
女子は特に思春期になると、月経というものがあります。
中学生や高校生は、成人女子のように体が成熟していませんので、いろんな機能が定まっていません。
私もそうでしたが、その月の月経の量が多い時などは、ふわ~っと倒れ込むときが多かったですね。
私の例と関係ないかもしれませんが、人の体は千差万別です。
特に若者の体は、これからどんどん変化していきます。
鉄剤注射の弊害は?
厚生労働省は1日の食事による鉄分摂取量は、上記の表でわかるように上限を設定しています。
これ以上取ると体に悪影響を及ぼす可能性があるということです。
では鉄剤注射は現状では、どのようになっているでしょうか。
高校駅伝では、禁止物質、禁止方法に該当されていません。
なので、ドーピングには該当しないということです。
世界反ドーピング機関で指定されるには、競技力を高める科学的根拠の要件を、満たしていなければいけません。
鉄剤注射はそれに当てはまらないということです。
しかし、陸連は「健康への悪影響は見逃せない」としています。
鉄剤注射への今後の対策指針
■日本陸連「アスリートの貧血対処7か条」
- 食事で適切に鉄分を摂取すること
- 鉄分の取りすぎに注意すること
- 定期的な血液検査で状態を確認すること
- 疲れやすい、動けないなどの症状は医師に相談すること
- 貧血治療は医師と共に行うこと
- 治療と共に原因を検索すること
- 安易な鉄剤注射は体調悪化の元と認識すること
■対策は?
鉄剤注射は、一定の競技力向上の効果がある一方、ドーピングにはならないようだ。
しかし、「グレーゾーン」として認知されている行為だということです。
ある高校駅伝の一部強豪校の監督は、10年前ほどから選手に鉄剤注射を売っていたということです。
「ライバル校が鉄剤注射をするなら、自分たちも打たなければ・・・」という感覚だったと振り返っています。
禁止されていなければ打つ方がいい、という意識はあります。
そこで貧血治療という名目で、一部強豪校の間で続けられています。
しかし、陸連は今月「このままでは、選手が犠牲になってしまう」として、来年の全国高校駅伝大会から、選手の血液検査の結果の報告を求める方針を固めた。
そこで、貧血治療名目の鉄剤注射の使用を、原則禁止とする方針を発表しました。
また都道府県ごとの独自の対策も、広がっています。
全国高校駅伝大会の会場としても有名の京都府では、府医師会が鉄剤注射を打たないよう、府内の医師に通達を出したということです。
そして改革に期待する声は、各校の選手を指導する監督に伝えられたということです。
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まとめ
鉄剤注射の使用は、女子に限られたことではないということ。
西日本の男子学生によると、約5年前を思い出して胸が痛むと語っていたそうです。
当時高校1年生だった彼は、「とにかく打ってください」と困惑する医師に、コーチは迫っていた。
その高校生はコーチが怖くて、言われるがまま自分も頭を下げ「打ってください」と、言わざるを得なかったといってたそうです。
そんなバカな!
伸び盛りな若者に、勝ちたいばかりにムチャなことをして、それで体に影響していたらどうにもならないですよね。
高校生は長~い人生の中で、出発点に値します。
人の手による鉄剤注射がいかに良くないかぐらいは、わかりそうなものですよ。
とにかく即、禁止にするべきですね。
禁止することにより、自然に食事でバランスよく補い、その上での勝利を獲得しましょうよ。
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